Paytner Tech Blog

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チームの全体定例をやめてみた話

ペイトナーファクタリング事業部でEMをやっている 脇田(@shimpeee_)です。

開発チームで週1回、11人で集まる全体定例MTGをやっていたのですが、業務見直しの結果、試験的に廃止することにしました。

自分達の活動の記録として書いてますが、読者のみなさまにとっても業務の見直しのきっかけになれば幸いです。

きっかけ

同僚からのオススメで『SUPER MTG』を読みました。 最適な人数やファシリテーターが陥りやすい罠など、MTGオーナーになることが多い人間として、非常に参考になる本でした。

自分が関与する全てのMTGに対して「本当に必要なMTGなのか?今のままのやり方でいいのか?」を自身に問いかけながらこの本を読んでいました。

また別の観点で、これから採用活動等で自身のリソースがより厳しくなるので、生産性の低い業務はどんどん見直していきたいタイミングでもありました。

そうしたきっかけで、以前から気になっていた 開発チーム全員参加で行う全体定例のあり方を見直すことにしました。

全体定例はどんなものだった?

全体定例は、以下2つの目的で開催していました。

  1. 全社・事業・開発チームとしての動きや方針の共有
  2. 課題の吸い上げ、および解消

私がMTGオーナーでファシリテーションもしていたのですが、「目的に見合った費用対効果が出せているのか?」は以前からずっと引っかかっていました。

全体定例は、私の入社した約2年前から実施されていました。当時はスクラムをやっていない&社員は少なく業務委託の副業メンバー中心ということもあり、週1の全体定例ではタスク進捗管理をメインに行なっていました。

そこから社員が増えたりスクラムを始めたりと、組織体制の変化に合わせて全体定例も目的をアップデートし、時代と共に姿を変えながらMTG自体は存続してきました。

組織体制の変化に伴いその都度目的を変化させてきたので、実施する意味のあるMTGであったことは間違いないです。ただ、「もっとうまくやれるんじゃないか?」という漠然としたモヤモヤはずっとありました。

そんな中『SUPER MTG』と出会い、改めて目的達成の手段として11人で集まることが妥当なのかを問い直した結果、一旦やめてみても大丈夫そうだとの結論に至りました。

やめても大丈夫そうだと判断した理由

1. 問題解決の議論するには人数が多すぎるので、基本的に共有くらいしかできていない

全体定例の目的の1つに「課題の吸い上げ・解決」を掲げていましたが、結局発言するのはいつも固定の数名に偏っていました。

『SUPER MTG』の中でも、「問題解決や意思決定は8人まで、ブレストは18人まで、共有は1800人までなら機能しやすい」という「8-18-1800の法則」が紹介されていました。個人的には8人でも多い感覚ですので、やはり議論するには11人は多すぎました。

2. 目的に対して、全員で集まる必要性が極めて薄い

繰り返しになりますが、定例の目的は以下の2つでした。

  1. 全社・事業・開発チームとしての動きや方針の共有
  2. 課題の吸い上げ、および解消

まず「1. 全社・事業・開発チームとしての動きや方針の共有」について。

現状の組織体制は、チームを2つに分けています。1つはフルコミットメンバー中心でスクラムを行うチーム、もう1つはスポット稼働の業務委託の副業メンバーのチームです。

フルコミットのチームはスクラムをやる中で密にコミュニケーションを取っているので、共有のためのMTGを別途設けることはそもそも不要そうです。

全体定例で行っていた全社・事業・開発チームの現状共有は、そのほとんどがフルコミメンバーは知っている内容であり、副業メンバーに向けての意味合いが強いものでした。

両チームのメンバー間で前提として持っている情報量に大きな差があるため、"全員で集まる" 意味が非常に弱いことを改めて認識しました。

別途、副業メンバーだけの単独チーム定例を週次で開催することにし、そこで必要な情報共有を行うようにしました。

次に「2. 課題の吸い上げ、および解消」です。こちらも同様で、スクラムチームはスクラムの中で自律的にできています。

副業メンバーの方は、単独でチーム定例を実施し、そこで挙がった課題で影響範囲が大きくチーム全体で議論すべきものがある場合は改めて必要な関係者だけを集めて解決のためのMTGを開けばよさそうです。

やはり、全員で集まる必要性はとても低そうです。

以上の理由で、全体定例をなくしても大丈夫そうだとの結論に至りました。

全体定例をなくしてみて、実際のところどう?

全体定例をやめるにあたり、以下の2つについては別途必要な関係者のみでMTGを開催しています。

  • コーディング規約化の議論(NotionのDBに溜めてある、チームのコーディング規約にした方がいいと思うネタを、内容ごとに規約化するか議論する)
  • 副業メンバー向けの全社・事業・開発チームの状況共有(前述のもの)

「コーディング規約化の議論」は、内容としては議論と意思決定になるので、なるべく少人数(今は3名)で隔週 30minのMTGを設けています。やはり意思決定系のMTGは人数が少なければ少ないほど良いですね。11人でやっていた時より、何倍ものスピードで意思決定できます。

それ以外のところでは、1ヶ月経過しましたが今のところ大きな問題は出ていません。

メンバーからは、全体定例がなくなったことでシンプルに作業時間が確保できるように嬉しいという声ももらっています。また、副業チームメンバーからは、知りたい情報が適切な粒度で共有されるようになったとのフィードバックをいただいてます。

もし今後、全体定例をやめたことによる弊害が何かしら発生したら、その都度問題に対し適切な解決策を考えます。

まとめ

『SUPER MTG』に、MTGは非常にコストが大きいにも関わらず、生産性が低くても「まあ、MTGってそんなもんだよね」と放置されがち、とありました。今回なくした全体定例も、まさにそれに当てはまっていたと思います。

何かを減らさないと新しいことを始める余白も生まれないですし、始めるよりやめる方が難しいです。今後も、既存の業務が本当に必要なものなのか問い続け、より生産性の高い組織運営を目指したいと思います。

おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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