Paytner Tech Blog

ペイトナーのテックブログです

「マネジメントの型」がある会社にEMとして入社しました

Engineering Manager Advent Calendar 2022 15日目の記事です。

はじめに

こんにちは!ペイトナー株式会社で1人目エンジニアリングマネージャーをやっている脇田(@kiwatchi1991)です。2022年5月にペイトナーに入社しました。マネージャー歴2年目の、新米マネージャーです。

ペイトナーでは、会社として「マネジメントの型化」に取り組んでおり、そのおかげで新米マネージャーの自分も経営陣と共通認識を持ちながらスピード感を持って日々の業務と向き合うことができています。

本記事では、ペイトナーでマネジメントの教科書としている「EVeMのベンチャーマネジメント理論(自分が勝手にそう呼んでいる)」の素晴らしさについて熱く語ってみようと思います。

マネジメントの目的とは

この章では、これまで持っていた自分なりのマネジメントに対する解釈や思いについて触れたいと思います。

いいマネージャーとは?

そもそも、「いいマネージャーの条件」とは何なのでしょうか。

自分がマネジメントするようになる以前から、とても謎でした。 思い返すと、これまでの社会人人生で見てきたマネージャーの中で、上からも下からも厚い信頼を寄せられ「あの人はいいマネージャーだ」と言われている人はいました。

しかし、なぜあの人は「いいマネージャー」だったのか?「いいマネージャー」の要素とは何なのか?を自分なりに言語化することはできていませんでした。

それはつまり、「マネジメントの目的」が言語化できていないことと同義になります。

抽象的すぎる

マネジメントの目的を理解するのが難しい要因として、本や先人の言葉が「抽象的すぎる」ことが大きいと感じます。

マネジメント経験のある人たちとの会話や、マネジメント系の本を読んだ結果、「組織の成果を最大化させる」というのが自分なりに出した「マネジメントの目的」の答えの一つでした。

とはいえ、メンバーを酷使し24時間365日働かせた結果、短期的に「組織の成果が最大化」している状態を作ることはできます。当然ながら、これはいいマネージメントとは言えなそうです。

また『エンジニアリング組織論への招待』では、"不確実性をコントロールすることそのものがエンジニアリングである"と言ってました。つまり、エンジニア組織のマネジメントにおいては、「チームの不確実性をコントロールする」ことがマネージャーの役割なのかもしれません。

しかし、仮にこれらが答えだとして「じゃあ日々の業務でどうすればよいのか?」があまり見えてこないなーというのが率直な感想です(僕の力量不足・勉強不足なだけな気もしますが)。

具体的すぎる

一方、矛盾するようですが、本や先人の言葉が「具体的すぎる」ことも理解を難しくさせている要因です。

Twitterを見ていると、他社の組織運営の事例がたくさん流れてきます。しかし、それらのほとんどは個別具体の事象についての取り組みであり、マネジメント全体におけるほんの一部です。

最近発売されて話題になった『エンジニアリングマネジメントのすべて』も読みました。周りの評判通り確かにいい本でした。それでも自分にとっては「面白いけど、これも具体例の一つでしかないよなあ。。」と、モヤモヤが完全に晴れることはありませんでした(僕の力量不足・勉強 ry)。

やっぱり、よう分からん

つまり、「マネジメントナンモワカラン」というのが、ペイトナー入社以前の自分でした。

EVeMのマネジメント

「マネジメントナンモワカラン」な自分でしたが、ペイトナーに入社し「EVeMのベンチャーマネジメント理論」と出会います。

株式会社EVeMは、ベンチャーマネージャー育成プログラムなどを手掛ける会社です。私の入社タイミングで、ちょうどEVeM社主催のマネジメント研修に経営陣が参加していました。

研修は、最終的なアウトプットとしてスプレッドシート全27シートで構成される「マネジメントシート」を作り上げ、研修後にそれを現場に落とし込むという内容です。

この研修のベースになっているのが、『急成長を導くマネージャーの型 ~地位・権力が通用しない時代の“イーブン"なマネジメント』という書籍です。

個人的に、人生ベスト3に入るくらい素晴らしい本です。(ベスト3といっても他の2冊はパッと思いつかないので、実質1位かも)。

特に良かった点を挙げると、以下の3点になります。

  1. 圧倒的なwhyの言語化
  2. 抽象と具体の絶妙なバランス
  3. シンプルに本としての読みやすさ

1. 圧倒的なwhyの言語化

とにかく、全てにおいて「なぜ必要か」が言語化されています。

  • なぜ目標設定が必要なのか
  • 1on1の目的は何か
  • なぜ人事評価が大切なのか

など、マネージャーであれば必ずといっていいほど関わる仕事の1つ1つについて、丁寧に説明されています。

例えば、「1on1の目的は?」と聞かれたら皆さんは何と答えますか。

メンバーの不安解消?課題吸い上げ?メンタルケア?フィードバック?もちろんどれも要素の一つではあると思います。

本書では、1on1の目的は「メンバーの目標達成支援」と断言されています。個人のパフォーマンスが最大化するような挑戦的な目標を設定し、目標に対しての達成支援をする場が1on1というわけです。

このように、圧倒的なwhyの言語化によって、全ての業務に意味があり重要であることを、マネージャー自身が腹落ちできるとともに、メンバーにも伝えやすくなります。

2. 抽象と具体の絶妙なバランス

マネジメントを理解するのが難しい要因として、「抽象的すぎる」ことと「具体的すぎる」ことを述べました。

この本はそのバランスが絶妙で、「目的や重要性を理解し、明日から即実践できる」という内容になっています。

先ほどの1on1の例でいうと、メンバーの目標達成支援のために3つのコミュニケーション技術(ティーチング・コーチング・フィードバック)を駆使せよとあります。

  • ティーチング → 知らないことや、足りないことを相手に教える
  • コーチング → 相手に質問をし、相手に気づきを与え、相手を導く
  • フィードバック → 相手が気づいていない客観的な事実を伝える

そして、3つの技術は全て使える必要があり、場面によって使い分けることができなければなりません。3つの技術の使い方・使い分けの方法も、サンプルとともに非常に具体的かつ簡潔に書かれています。まさに「明日から即実践できる」内容です。

3. シンプルに文章としての読みやすさ

内容は半端なく濃いのですが、文章がめちゃくちゃに読みやすいです。平易な表現で、かつ図表を駆使しながら「最小限の文字数でとても多くの情報量が詰まっている」、そんな本です。

その読みやすさと内容の面白さとの相乗効果で、1ページ目から興奮が止まらず2hくらいで一気に読み終えてしまったのが記憶に新しいです。

マネジメントの役割

ここまで本の魅力について語ってきましたが、冒頭でお話しした「マネジメントの役割」についてもバッチリ言語化されています。ベンチャー企業におけるマネジメントの役割は、大きく4つに分かれます。

  1. 経営からオーダーされた成果を残す
  2. 人的資産を維持・活用する
  3. 人を育てる
  4. 会社の中でチームを機能させる

1. 経営からオーダーされた成果を残す

ベンチャー企業においては、マネージャーは経営陣と直接会話することが日常茶飯事です。「経営陣が求めている」成果を残すことが求められます。

ペイトナーは執筆時点(2022年12月)で社員数15名。この規模であれば当然、マネージャーである自分が経営層と直接会話することは実際にとても多いです。著者の長村さん曰く、100〜200名規模でもそれは当たり前に発生するようです。これは、大手とベンチャーのマネージャーの役割の大きな違いの一つですね。

2. 人的資産を維持・活用する

ベンチャー企業はその事業展開の速さゆえ、組織状況もめまぐるしく変化します。その過程で、雇用形態問わず正社員、業務委託、副業といった様々な方がチームにジョインすることになります。

その人たちの活用を考えることを怠ってしまうと、たちまち「遊休資産」が増えてしまいます。ベンチャーに無駄なお金を使う余裕はないので、マネージャーは人的資産の遊びを生むことなく、フルで活用できるよう日々思考する必要があります。

3. 人を育てる

ベンチャーが現状維持することなく絶えず新しいことに挑戦し続けるためには、メンバーの育成がマストです。新しいことを仕掛ける度に採用していては費用もバカにならないですし、採用までのリードタイムやオンボーディング期間含めると半年〜1年スパンの取り組みです。マネージャーの後任人材、新しいことに異動させて任せられる人材をチームで育てなければなりません。

メンバー育成は会社として取り組んでいくことではありますが、「実際に育成を行うのはマネージャーにしかできない」と著者は言います。現場で直接メンバーと接しているマネージャーが、責任を持ってチームメンバーの育成を行っていかないといけないわけですね。

4. 会社の中でチームを機能させる

創業当初は少人数でも、会社の成長とともに人が増え、機能分化が進みチームが乱立するようになります。ベンチャー企業であっても、チームが複数存在する以上社内調整は発生します。

毎度毎度経営陣がチーム間調整に入っていてはスピード感は損なわれます。だからこそ、現場のマネージャーの役割に「会社の中でチームを機能させる」調整業務が入ります。

「スタートアップでも社内調整は必要」は、実感としても合っています。私は大手からスタートアップに来たのですが、大手で培った社内調整能力は現職でも非常に役に立っていると感じます。大手で調整業務に追われていた時は「調整ばっかりして、こんな能力どこで役に立つんだ」と思っていたものですが、ムダな経験はないんだなとしみじみ感じます。

共通言語があるメリット

ここまで述べてきたような、圧倒的に言語化されたマネジメントの型を経営陣と共通言語として使いながら、日々業務にあたっています。

マネジメントの共通言語を持つメリットをあげると、当然すぎるのであえて書くまでもないのですが、「意思決定のスピードが上がる」ことが最大のメリットかなと思います。

「マネージャーとして大事にすべき価値観」はすべてベンチャーマネージャーの本に書いてあり、いちいち経営陣とすり合わせなくともマネージャーである自分が実行に移すことができます。

「行動指針」が会社の社員として大事にすべき価値観であるならば、それのマネジメントバージョンです。

経営陣の中ではCTOのかずまさんと会話する機会が最も多いですが、「ベンマネ的に言うと〜」というキーワードが会話のあらゆる場面で登場します。それくらい、共通言語として浸透しています。

共通言語を持つことで、組織として意思決定のスピードが早い状態を作りして出すことができています。

まとめ

EVeMのベンチャーマネジメント理論の素晴らしさを語るだけの記事になってしまいました笑

繰り返しになりますが、マネジメントの型があること、その型を共通言語として持っていることは、ペイトナー組織の大きな強みの一つであると感じます。

おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございました!!!

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